不本意なリフォーム
先日、リフォームコンパス東京表参道店にN様がご来店くださいました。
急遽ご連絡いただき、奥様お一人でお越しくださったのですが、
実は比較的ご近所にお住まいのお客様でした。
N様は築13年のマンションにご夫婦とペットの犬とでお住まいでいらっしゃいましたが、
洗面化粧台の下の配管から水漏れを起こしており、
長らく気づかずにお過ごしだったことでカビと腐朽が発生してしまっているとのことでした。
マンションの管理会社に見てもらったところ、漏水による被害は広範囲に及んでおり、
壁の下地ボードも水を吸ってしまっているため、全面的な改修が必要になるとの話で、
2000万円程の金額提示を受けたということだったのです。
年数的にはまだリフォームなどは考えておられなかったのですが、
思わぬ事情で考えないといけなくなったことと、
高額の費用を提示されたことでご不安に思い、相談にお越しいただいたというご事情でした。
マンションに限らず住宅の内装には、下地としてよくプラスターボードが使われています。
これは石膏でできたボードで、大工さんによる加工が容易であるというだけでなく、
その不燃性も含めて非常に便利なため、頻繁に用いられている建材です。
その一方で、薄い髪の中に固められた石膏が入っているため、
水に濡れることでボロボロになってしまい、その機能を失ってしまいます。
N様のケースでも漏水後すぐに発見されていれば、洗面周辺部分だけの補修で済んだ可能性があるのですが、
長期間少しずつ漏れることで、スラブと呼ばれるコンクリートの床の上に水が溜まり、
各居室にまでその影響が及んでしまったのかと思われます。
下階で漏水の被害が出なかった点も、むしろ発見が遅れる要因になってしまったのかもしれません。
また残念ながら下地を全てやりかえる場合には、いわゆる「スケルトンリフォーム」になってしまう可能性が高く、
費用的にも2000万円という数字が極端に逸脱している価格帯ではないことはお話しをさせていただきました。
ただしリフォームの提案は会社によってその範囲や施工方法など、価格的にも提案内容的にも
大きな差が出ることもあるため、しっかりと比較検討をすることが大切になります。
N様には全面的なリフォームとなる場合の会社選びについての考え方と、
候補として会社をピックアップし、ご説明をさせていただきました。
ご主人と相談されるということで、その日はお帰りになられましたが、
もし全面リフォームを選択される場合には、ぜひ間取り変更も含めて前向きに楽しみながら進めていただけたらと思いました。
N様、ご来店いただきありがとうございました。
Kousuke Kitamura
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