要望をまとめすぎないこと -Remote Compass-
先日、埼玉県のM様よりリモートでのご相談を承らせていただきました。
最初に暮らしの診断シートからお問合せをいただいており、
既に会社を選定した報告書はお送りしておりましたが、
まずはご計画の内容について、改めて詳しくお教えいただくことにしました。
M様はお祖母様名義の築50年の木造住宅にお母様と2人でお住まいで、
雨漏れや床の傾きなど、家の老朽化が気になっていらっしゃるというお話でした。
また2人での住まいとしては少し広すぎるので、減築を考えていらっしゃることや、
建て替えも視野に入れていらっしゃるとのこと、
またリフォームの場合には耐震補強もしっかりしておきたい、というお話をしてくださいました。
ご相談は主にご質問にお答えさせていただいたり、選定済みの会社について詳しくご説明をさせていただく形でしたが、
特に減築をして平屋にするということについて、実際にどうなんだろうか?ということが話題になりました。
減築によって建物の面積が減ると、補強や補修をしていく部分が少なくなるので、
一見コスト的には少なくて済むようなイメージを持たれる場合があります。
ところが実際には、既存部分の屋根を含めた解体には思いのほか費用が掛かってしまうことや、
2階を減築した場合には、新たに1階部分に対して屋根を小屋組みから造作していく必要があり、
実は相当大きな工事ボリュームになってしまうのです。
コスト的な部分であまりイメージができていなかったM様は、説明をさせていただくと
なるほどなるほどと良く理解をしてくださいました。
一方で2階を減築したい、というご要望をリフォーム会社に投げかけてしまうと、
希望通りの形で見積りをされてしまうケースもあり、
もっとこうした方が安くなりますよ、という違った角度での提案をしてもらえない場合も出てきてしまいます。
そこで私の方からは、各社の特徴の説明と同時に、
要望はあまりまとめすぎず、リフォーム会社にしっかり建物を見てもらった上で
「提案」をしてもらうことが大切であることをお伝えさせていただきました。
M様からは、「どのように進めてよいかも分からなかったのが、非常にスッキリしました!」というお言葉を頂戴し、
また後日お母様に話をされたところ、とても喜んでくださっていたというお話をお聞きすることができました。
ぜひ良い形で打合せを進めていただけたらと思います。
M様、ご相談いただきありがとうございました。
Kousuke Kitamura
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