耐震診断の落とし穴
先日、リフォームコンパス東京表参道店にS様がご主人一人でお越しくださいました。
事前に暮らしの診断シートからお問合せをいただいておりましたが、
改めてお話を詳しく伺わせていただくことにしました。
S様のご自宅は築50年以上の木造住宅とのことでしたが、
実は17年前に某大手ハウスメーカー系リフォーム会社でフルリノベーションをされていました。
ただその後に震災があったため、壁にはひび割れが少し入ったりしたそうで、
耐震性などを再度チェックして安心できるようにしておきたい、とのお話でした。
木造住宅の耐震診断というと、非常に難しいように思われますが、
実は壁の解体などを伴わない範囲の調査、「一般診断」と呼ばれるものについては、
比較的簡単にできます。
ただ実はこの「簡単」というところが問題で、耐震診断ソフトを持っていれば、
どんな会社でも診断ができてしまうのです。
ただし診断基準や入力に関する判断などは、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(通称:木耐協)というところが基準を定めており、
それに基づいて現実に即した入力をすることが大前提となっているのです。
例えばそれらの基準については、単純に壁や窓の位置がどこにあるか、というだけでなく、
どのような金物(耐震金物等)を利用するのかによっても数値が大幅に変わることがあります。
つまり、正しく入力することができなければ、
逆に見た目で耐震性能が大幅に向上した様子をシミュレーションして見せることもできてしまう訳です。
S様には耐震診断についてやリフォーム業界全体のお話をさせていただき、
3社のご紹介をさせていただくことになりました。
ぜひ安心のできるお家にしていただけたらと思います。
S様、ご来店いただきありがとうございました。
Kousuke Kitamura
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