増築された家

先日、リフォームコンパス東京表参道店にN様がご夫婦でお越しくださいました。

当初は暮らしの診断シートからお問合せをいただいており、

リフォーム会社を選定した報告書をお送りしておりましたが、

詳しく話を聞きたいと、来店のご予約をいただいた形でした。


N様のご計画は築40年以上の木造2階建てのご主人様の実家で、

現在は空き家になっているとのお話でした。

過去に増築歴があり、今回も部屋数を確保するためにお部屋を増築したいというご希望をお持ちで、

間取りの変更を含めた全面的なリフォームとなる内容でした。


お話を伺っていて最も懸念された点が、

過去に増築をされたという部分で、当時の建築会社もご不明でいらっしゃるとのことでした。

令和7年の4月に建築基準法が改正され、

木造2階建て以下の住宅に適用されていた緩和措置が撤廃されましたが、

その緩和措置というのは、10㎡未満の増築については申請が不要というものでした。

これによって申請なく増築されているケースが多く見られるのですが、

実はこれには大きな原則があります。

それは、建築基準法上で制限された建蔽率や容積率といった集団規定と呼ばれるものの

増築部も含めて制限範囲内におさまっていることが大前提だということと、

防火の規制区域の場合には、例え1㎡の増築であっても申請が必要になる、ということです。


ところが今ほどコンプライアンスが重視されない過去の時代においては、

例えば近所の大工さんが建築基準法も何も理解せず、

顧客の要望通りに建物を増築したりすることが珍しくありませんでした。

お客様ご自身が知らぬ間に、建物がいわゆる「違法建築物」になってしまっていたのです。


もちろん増築された部分を含めても制限の範囲内にあれば、

今回のご計画に支障がないことも考えられますが、

そのためには現地を確認しながら、専門のリフォーム会社に見てもらう事が欠かせません。

N様には簡単にそういったお話もしながら、3社の紹介をさせていただくことになりました。


まずはリフォーム会社それぞれの見解などを聞いていただきながら、

N様ご家族にとって、良い判断をしていただけたらと思います。


N様、ご来店いただきありがとうございました。






Kousuke Kitamura




Reform Compass  東京表参道店 Staff Blog

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